どうも、プリモンです。
里帰り出産が決まると、パパの頭に浮かぶのが「育休はいつ取ればいいんだろう」という問題です。
妻がいない時期に休んでも意味がない気がする。かといって、出産直後に何もしないのも違う気がする。職場にはいつ言えばいいのか、給料はどうなるのか。考えることが多くて、つい後回しにしてしまいがちです。
私は2人の子どもがいて、育休を2回、合計7ヶ月取りました。妻の里帰り期間も経験しています。この記事では、里帰り出産と育休をどう組み合わせると、いちばん家族が楽になるかを、制度の基本とあわせて整理します。
- パパが使える2つの休み(産後パパ育休と育児休業)の違い
- 里帰り出産と育休の組み合わせ方3パターン
- 「帰宅直後」に取るのがおすすめな理由
- 給付金で手取りがどう変わるか
- 職場に伝えるまでの逆算スケジュール
パパが使える休みは2種類ある
まず、制度の全体像です。出産にあわせてパパが取れる休みは、大きく分けて2つあります。
| 産後パパ育休 (出生時育児休業) | 育児休業 | |
|---|---|---|
| 取れる時期 | 子の出生後8週間以内 | 原則、子が1歳になるまで |
| 取れる日数 | 4週間(28日)まで | 子が1歳になるまでの必要な期間 |
| 分割 | 2回に分けて取れる | 2回に分けて取れる |
| 申出の期限 | 原則、休業の2週間前まで | 原則、休業の1ヶ月前まで |
ポイントは、2つは別枠だということです。産後パパ育休を使ったあとに、あらためて育児休業を取ることもできます。
つまり、里帰りの前後で「2つの山」に休みを当てることが、制度上は十分に可能です。
里帰り出産×育休の組み合わせは3パターン
里帰り出産をする家庭の場合、パパの育休の取り方は次の3つに分かれます。
| パターン | 向いている家庭 | 注意点 |
|---|---|---|
| A:里帰り中に取る (実家に合流する) | 実家が近い/実家に泊まる余裕がある | 義実家に長く滞在する気疲れ。帰宅後に休みが残らないことも |
| B:帰宅直後に取る | ほとんどの家庭 | 新生児期の育児を経験しないまま始まるので、事前の練習が必要 |
| C:分割して両方取る | 職場の理解がある/分割の調整ができる | 申出の期限が2回分ある。引き継ぎも2回 |
A:里帰り中に取る
出産直後から赤ちゃんと一緒に過ごせるのが、このパターンの良さです。沐浴やおむつ替えを最初から一緒に覚えられるので、父親としての実感も育ちやすくなります。
ただし、妻の実家に何週間も泊まることになります。気を遣う性格の人ほど、ここで消耗します。妻の家族と事前に話をつけておくこと、そして帰宅後の休みが残るかどうかを先に確認しておくことが条件です。
B:帰宅直後に取る
いちばん多くの家庭に合うのが、このパターンです。
実家では、妻の両親が家事も夜の対応も手伝ってくれます。ところが自宅に戻った瞬間、そのサポートがゼロになります。大人が2人いた(もしくは4人いた)生活から、急に夫婦2人だけになる。ここが里帰り出産のいちばんの山場です。
この時期にパパが家にいるかどうかで、妻の負担はまるで変わります。
C:分割して両方取る
産後パパ育休を2回に分けて、出産直後に数日〜1週間、帰宅直後にまとまった期間、という取り方です。両方の山を越えられるのが最大の利点です。
そのぶん、職場との調整は2回分になります。繁忙期と重なるなら、無理にCを狙わずBに絞ったほうが、結果的に家族のためになることもあります。
おすすめは「帰宅直後」を軸にすること
迷ったら、まず帰宅直後に休みを当てることを決めてください。そのうえで、余裕があれば出産直後にも数日取る。この順番で考えると失敗しません。
産後1ヶ月健診のあとに戻るなら、産後パパ育休の枠に収まる
里帰り出産では、産後1ヶ月健診を終えてから自宅に戻る家庭が多いです。
産後1ヶ月健診は、だいたい産後4〜5週ごろ。そこから帰宅すると、帰宅直後の数週間はまだ「出生後8週間以内」に入ります。つまり、帰宅直後の休みを産後パパ育休でまかなえるということです。
| 時期 | 家族の状況 | パパの休みの例 |
|---|---|---|
| 出産〜産後1週 | 妻は入院中〜退院直後(実家) | 産後パパ育休①:数日〜1週間(任意) |
| 産後1〜5週 | 実家で過ごす | 仕事をしながら、週末に面会 |
| 産後5〜8週 | 1ヶ月健診のあと自宅へ戻る | 産後パパ育休②:帰宅日から2〜3週間 |
| 産後8週以降 | 自宅での生活が続く | 必要なら育児休業でさらに延長 |
※出産日と帰宅日によって、8週間の枠からはみ出す場合があります。はみ出す部分は、通常の育児休業で取ることになります。
帰宅日が決まらないと、育休の日付も決まらない
この組み立てで大事なのは、「いつ戻るか」を早めに夫婦で決めておくことです。帰宅日がふわっとしたままだと、育休の開始日も決められず、職場への申出が遅れます。
帰省と戻る時期の決め方は、里帰り出産の期間とスケジュール【逆算表】で詳しく書いています。
給付金で、手取りはどう変わる?
育休を取ると給料は原則として出ませんが、雇用保険から給付金が出ます。
- 育児休業給付(出生時育児休業給付金を含む):休業開始前の賃金の67%(休業開始から180日まで)
- 出生後休業支援給付金(2025年4月から):一定の条件を満たすと、さらに13%が上乗せ
2つを合わせると賃金の80%になり、育休中は社会保険料が免除される仕組みもあるため、手取りでみるとおおむね10割に近い水準になります。
出生後休業支援給付金を受け取るには、パパの場合は子の出生後8週間以内に、通算14日以上の育休を取ることが必要です。原則として配偶者も育休を取ることが条件ですが、配偶者が働いていない場合などは、本人だけの取得でも対象になります。また、支給額には上限があります。
先ほどの「帰宅直後に2〜3週間」という取り方なら、14日以上の条件を満たしやすくなります。
職場に伝えるまでの逆算スケジュール
育休でいちばん多い失敗は、「言い出すのが遅れて、取りたい時期に取れない」ことです。申出の期限から逆算して動きましょう。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 妊娠5〜6ヶ月 | 夫婦で「帰省する週」と「戻る時期」の目安を決める。育休のパターン(A・B・C)を選ぶ |
| 妊娠6〜7ヶ月 | 上司に取得の意向と時期を伝える。就業規則と申出の方法を人事に確認 |
| 妊娠8〜9ヶ月 | 引き継ぎ資料を作り始める。申出書を提出する(会社の期限に合わせる) |
| 出産後 | 出産日を職場に連絡し、休業の日付を確定させる |
出産日は予定どおりにならないことのほうが多いです。「予定日からずれたら、休業開始日もこう動かす」という前提で相談しておくと、職場も段取りが組みやすくなります。
伝え方は「取れますか?」ではなく「取ります」
上司に相談するときは、時期を先に言い、引き継ぎの案を添えるのがコツです。
「取れますか?」と聞くと、相手に判断を委ねることになります。取ることを前提に、どう回すかを一緒に考えてもらう形にしたほうが、話がスムーズに進みます。
育休とキャリアの両立について、もう少し深く考えたい人は育休とキャリアの両立も参考にしてください。
繊細なパパが、育休で消耗しないために
育休は「休み」と書きますが、実際は休みではありません。とくに帰宅直後は、夜中の授乳、泣き声、来客、手続きと、刺激がずっと続きます。
人より刺激を受け取りやすい人は、次の3つを先に決めておくと持ちこたえやすくなります。
- 夜の担当を交代制にする:2人とも毎晩起きると、2人とも削れます。前半・後半で分けるなど、どちらかは眠れる夜をつくります。
- 1日30分、ひとりの時間を予定に入れる:散歩でも、車の中でも構いません。罪悪感を持たずに回復する時間です。
- 来客と連絡の窓口をパパに寄せる:お祝いの連絡や訪問の調整は、妻ではなくパパが受け持つ。妻が休める時間が増えます。
泣き声そのものがつらくなったときの離れ方は、子どもの泣き声がつらいときの離れ方と戻り方にまとめています。
里帰り出産と育休について、よくある質問
Q.里帰り中に育休を取っても意味はありますか?
A.あります。出産直後から育児に関われるので、沐浴やおむつ替えを一緒に覚えられます。ただし、そこで休みを使い切ると、いちばん大変な帰宅直後に休めなくなります。取るなら数日〜1週間にとどめ、帰宅直後の休みを残しておくのがおすすめです。
Q.産後パパ育休と育児休業は、両方取れますか?
A.取れます。2つは別の制度なので、産後パパ育休を使ったあとに、育児休業を取ることもできます。どちらも2回まで分割できます。
Q.帰宅日が産後8週間を過ぎる場合はどうすればいいですか?
A.産後8週間を過ぎた部分は、通常の育児休業として取ることになります。申出の期限は原則1ヶ月前なので、帰宅が遅くなりそうな場合は早めに職場に伝えておきましょう。
Q.育休中の収入が心配です。
A.雇用保険から給付金が出ます。条件を満たせば、出生後休業支援給付金の上乗せと社会保険料の免除により、手取りでみると休業前に近い水準になります。正確な金額は人事やハローワークで確認してください。
おわりに|育休は「帰ってくる日」から逆算する
里帰り出産をする家庭の育休は、出産日ではなく妻と子どもが帰ってくる日から考えると、ぐっと組み立てやすくなります。
- 軸にするのは「帰宅直後」
- 産後1ヶ月健診のあとに戻るなら、産後パパ育休がそのまま使える
- 14日以上取ると、給付金の上乗せの対象になりやすい
- 帰宅日を早めに決めて、申出の期限から逆算する
里帰り期間中、自宅に残るパパがやることは里帰り出産に旦那が行かない場合の過ごし方に、時期別のやること全体は里帰り出産で旦那がやること【パパ完全ガイド】にまとめています。育休の期間そのものを後悔なく使いたい人は、繊細パパの育休の過ごし方(7ヶ月取得した実体験)もあわせてどうぞ。
参考文献・出典(制度は一次情報を必ず確認してください)
※本記事の制度情報は2026年10月時点のものです。